平成25年4月1日から通算５年を超えて有期労働契約を繰り返した労働者に、「無期転換申込権」が発生することになっています。
権利が発生した労働契約期間中に、労働者から会社に対して「無期契約の申込み」の意思表示がなされると、自動的に労働者の申込みを承諾したものとみなされ、会社は当該労働者を無期契約に転換させることになります（労働契約法第18条1項）
派遣労働者も派遣元会社との雇用契約においてその対象になります。
但し、法の主旨はあくまでも「無期転換化」であって、いわゆる通常の社員（正社員）にするところまでは求めてはいません。
特段の定めがなければ無期労働契約の労働条件（職務、勤務地、賃金、労働時間など）は、直前の有期労働契約と同一であり、実際に「契約期間だけ無期」としているケースがほんどとみられています。
そこで政府としては、キャリアアップ助成金（正社員化コース）などを設け、企業の有期契約労働者等の正規雇用労働者等への転換促す政策を打ち出しています。
今後希望する従業員に対して、「有期雇用社員」→「無期雇用社員」→「正社員」などの会社としての「キャリアアップのプラン」をしっかり示していくことが、長期的な人材戦略として極めて重要な時代に入っているものと考えます。
