「素朴な疑問」ポイント解説

「振休」と「代休」ってどう違うの?

「振休(振替休日)」と「代休(代替休日)」は、混同して運用されがちですが、実は法的には全くその性質が異なります。

【振休(振替休日)】とは
労働日と休日を事前に振り替えることを言います。
「振休」によって、休日に出勤しても、その日が労働日に振り替わっていることから「休日労働」とはなりません。
法定休日に労働する場合の割増賃金の支払いも原則発生しません。

但し、振替出勤により、出勤した日(本来は休日)を含む週の労働時間が週法定労働時間を超えた部分については「時間外労働」との取り扱いになりますので、その場合は25%以上の割増賃金の支払が生じます。

更に「振休」は以下の条件を全て満たす必要があります。
・就業規則等に振替休日の規定
・振替日の事前特定
・振替日は4週4休の法定休日の確保

・遅くとも前日の勤務終了までに通知


【代休(代替休日)】とは
休日に労働した場合に、事後に他の労働日を休日にすることを言います。
「事前の振り替え」ではありませんので、休日に労働した時間は休日労働時間として扱われます。また法定休日に労働した場合には35%以上の割増率での割増賃金の支払いが必要になります。

 

「とりあえず明日休日のところ申し訳ないが、出勤してくれないか。振替休日は後日あらためて必ず付与するからさ。」
などとの依頼を時々耳にすることがあります。

この場合は「振休」ではなくて「代休」ということになりますので、くれぐれも誤った取り扱いとならないように注意したいものです。

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