「素朴な疑問」ポイント解説

健康診断の受診は勤務扱いなの?

通常事業者が実施する健康診断は「一般健康診断」「特殊健康診断」の2通りがあります。

「一般健康診断」とは従業員対して広く一般的に実施されている健康診断のことを言います(安衛法第66条1項)。

「特殊健康診断」は一定の有害業務に従事する労働者が受診する健康診断になります(安衛法第66条2項・3項)

前者の「一般健康診断」「当然には、事業者が(賃金等を)負担するものではないが、受診に要した時間の賃金を 事業者が支払うことが望ましい」とされています。(昭和47年基発602号)

したがって健康診断に際し「事業者がその時間の(賃金を)支払うことが望ましい」としているものの、それが仮に支払われなくとも特段法的には問題ないと、言うことになります。

しかしながら同じ事業所内の従業員で、勤務時間内で健康診断が実施される従業員とかたやそうでない従業員が混在するような場合、従業員間で不公平感が生じやすくなりますので、その取り扱いや運用方法等には慎重さが求められます。

 

一方「特殊健康診断」「事業の遂行上当然実施しなければならないものであるので、所定労働時間内に実施することを原則」としています。したがって法定労働時間外に行われた場合には、割増賃金の支払義務が生じることになります。

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